海の博物館に行ってきた!

博物館

国内46都道府県の旅をしています。
この記事はその旅の記録ですが、どなたかの参考になると幸いです。
鳥羽市立海の博物館には2024年5月2日に行ってきて、大変素敵な博物館でしたので紹介します。

入館!

博物館は鳥羽から結構離れた山の中にあります。
鳥羽市街から博物館に行く途中、牡蠣小屋がたくさんありました。
博物館で海女さんの牡蠣漁について学んでから牡蠣を食すのも良いかもしれません。それが最高では…?
館内は一番最初に足を踏み入れる展示A棟、B棟、収蔵庫、体験学習館、ギャラリーで建物が分かれています(見学できない建物がその他にもあるようです)。
公式HPに入館割引があったので、行く前に確認するといいかもしれません。HPの割引きページ提示のみで入館料が安くなります。

A棟

入ってすぐのA棟1階には海女さんの潜っている様子や、採れるものを市場に見立てて展示しているコーナーがあります。
全ての棟がそうなのですが、広くて天井の高い倉庫のような作りの建物で、空間が広く開放感があり、かつ、天井が高いため高さを使った展示が多くされていました。
その高さを生かして、実際海女さんがどのくらいの深さを潜っているのかが実寸でわかるようになっていました。
またわかりやすいようにマネキンを使った展示も多かったです。
館内各所にパズルが置いてあって遊びべるようになっているのですが、このパズルが展示品に関係ある内容のパズルでついやってしまいます。
これが普通にそれなりの難易度なので結構時間がかかります。私はいくつかやって解けたり解けなかったりしました。

魚屋に見立てた展示。漢字パズルもあった。
海女さんが潜っている様子。

B館側に行く手前には白鯨号という潜水艦(本物)の展示があります。
これ、私は大興奮だったんですけどなんと実際に中に入ってみることができるんです…!すごくないですか…?
潜水艦なので売り口は天面に丸いふたみたいのがあってそこから潜水艦内に降りていくようになっています。
普通に鎮座しているので、中に入るためには天面まではしごを登って中に入らないといけません。
中に入ってきたのですが、天面が結構高いので高所恐怖症の方は結構怖いと思います。また、入り口が狭いので荷物は置いて行ったほうがいいかもしれません。
潜水艦内は丸い窓と謎の計器が少しだけある以外は空っぽの状態でした(もともとなのか展示にあたり取り外されたのかはよくわからなかった)。
しかし実物に乗り込めるなんてすごいロマンですよね…。

これが白鯨号!中に入ってもいいよって書いてある。左端のはしごで入り口まで登ります。
艦内の窓と計器。直立はできない高さで結構狭い。
窓から外(館内)がみえる~!ここから海が見えたのか…

A棟2階には環境汚染の問題を取り扱った展示と、海への信仰や祭りについての展示がありました。
昔から海は人々の生活に欠かせないものでありながら、畏れの対象でもありますので…。
ちなみに順路にのっとって進むとこのA棟2階は一番最後に来ることになります。

貝殻でできた竜神様。貝殻絵馬で願掛けできるようになってた。

B棟

ここには伊勢湾での様々な漁についての展示がありました。
地引網漁や定置網漁などいろんな方法の漁の模型があり、その近くに関連漁具が展示してあります。
漁の道具というのが基本的に大きさも高さもあるものですが、この館はなにせ建物に高さがあるので、柄の部分まで含めてちゃんとそのまま展示されています。しかも立てて!
例えば海底の貝をさらうための道具は鋤がついたかごみたいなものに長い柄のついた道具で舟の上からうんしょうんしょと海底を掻いて貝をとるんですけど、そういった道具がちゃんと立てて展示されているんですよ…。
こういうのって普通のビルの一室みたいな部屋では立てて展示できないんですよね多分。
いい建物だと思います、本当…。

漁の様子のジオラマ。こうしてみるとめちゃめちゃ大規模な漁。
高さがある~!
建物中央には実物大の舟とマネキン模型! 空間全部使われてる…

全国タコ壺サミットという展示があったのですが、日本全国タコ漁にはおおよそタコ壺が使われてるらしいんですが、各地で作られるその地域産の陶器が使われてるの面白かったな。
北海道は焼き物がなくて木箱が使われてるんですって。
中にはビール缶や貝殻を使ったタコ壺も。
鰹節製造の過程なんかも展示あったのですが、先日カビ付けの話聞いたばかりだったのでこれか!ってなりました。

日本地図にこのタコ壺はどの地域のっていうのが示されてる。フジツボがついたままだから実際に使われてたものなんだろな。

ちょっと場所の記憶定かでないんですが、一階の奥の方(もしくは2階かも…)には海女についての展示があり、今度は実際に使っている道具や漁の風景ビデオ、装束やお守りについての展示がありました。
全国的に海女は減っているそうですが、現在活動している海女さんの多くがこの地域にいるそうです。
このあたり照明がちょっと落としてあるのか、暗くて厳しい海、という感じがしました。
お守りとされているセーマンドーマンがどういった意味を持っているのかや、実際セーマンドーマンがかたどられた道具が置いてあります。
海は過酷な場所、とみんな知っていたのだろうな…

アワビをはがしてみようのコーナー。道具が意外と重い。
セーマンドーマンは無事に帰れるようにの祈り。

収蔵庫

収蔵庫には古い木造船がものすごい数収蔵されていました。
A棟B棟と同じくらいの建物に仕切りも一切なくずらっと木造船が置いてあります。一見同じようにも見えますが、さまざまな時代・地域の舟がありました。
壁際に階段があって船を越える形で背面に回れるんですけど、その2階ぼ高さから一望すると圧巻でした。
舟一つ一つに説明のプレートが付いていましたがあまりに量が多いので私は読めませんでした。
でもこれだけあるものに一つひとつ説明つけてるのすごいことだと思います…。
収蔵庫だから一般の人に向けた説明ってついてなくてもおかしくないと思うので…

圧巻の木船…。様々な種類がある。

特別展示室

体験学習棟の2階が展示室でした。1階は貝殻のアクセサリーやろうそくづくりの体験ができるようです。
この時は企画展で「漁具は何からできている?」が展示されていました。
漁具の今昔と、SDGs的な汚染問題を扱った展示でした。
ルアーとかも昔は一つ一つ釣り人が木から彫って着色して作っていたわけで。
味のある顔立ちのルアーもたくさんありました。
漁具が今昔で隣同士に置いてあったのですが、プレートに「プラスチック」とか「ガラス」みたいに素材が書かれているのがわかりやすくてよかったです。
一見なにかわかりづらい場合もあるので…

これは囚われのたこ。かわいい。
個性あるルアーたち。

ギャラリー

私が行ったときは海女小屋についてのスケッチ等の展示がされていました。
これちょっとけっこうおもしろくて、地域によって海女小屋ってそれぞれ雰囲気が違うらしいのですが、それを上から平面図にしたスケッチが展示されていました。
また、それを竹ひごみたいな棒で簡易に立体的に表したものが置かれてて、美術的に面白かったです。
ちょっとメモしてくるの忘れたのでタイトルがわからないのですが、これも多分企画展なので次に行ったときにはまた内容が変わってるかもしれません。

全然平面なんだけど、”立ち上がってる”感がすごい。

終わりに!

かなり広いですが、その分展示も大きさや高さを使ったものが多くて、本当に空間全部に展示がある!って感じでした。
めちゃめちゃ満足度高いです。
展示の内容ごとに雰囲気の違いもあり、かといってごちゃつかず。館の移動もあって場合によっては途中で集中切れそうなものですが、なんでか全然そんなこともなく楽しめました。
私は全部まわるのに2時間40分かかりました。ミュージアムショップ含めるともう少し。
最後のミュージアムショップもこの博物館の関連商品ばかりでこれも含めてよい博物館でした。

本日は以上です。

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